リスナーは応援する理由が欲しいんです。S帯ライバーが語る、ランク停滞から抜け出す方法|ゆうりたん×masami
「ランクを上げたいけど、リスナーにどう伝えればいいのだろう」
「もっと応援してと言ったら、リスナーは離れていってしまうんじゃないか……」
そう悩んでいるライバーも多いのではないでしょうか。
今回は、着実に応援を集め、着実に応援を集めてきたS帯ライバーのゆうりたんさんとmasamiさんに、過去の実体験からランクで停滞してしまったときのエピソードや、そこからの持ち直し方、さらに応援してもらうための工夫についてお話を伺いました。ランクアップに悩んでいるライバーさんはぜひ参考にしてみてくださいね!
A帯からなかなか上がれない日々。そこから持ち直せたワケ
ーお二人はランクが停滞したりどうすれば上がるのか分からなくなってしまったことはありますか?
ゆうりたん:私は配信を始めてからわりと順調にS帯まで上がることができたのですが、コロナ禍のときにA帯に落ちてしまい、そこから1ヶ月半ほど上がれない時期がありました。コアファンも応援ポイントも変わっていないし、配信時間はむしろ増えているのにランクが落ちてしまったんです。ちょうどライバーもリスナーも増えていた時期ですね。精神的にも辛かったし、リスナーさんからもメーターが辛いという声が上がってとても悩みました。
ーそこからどう気持ちを持ち直しましたか?
ゆうりたん:その停滞していた1ヶ月を振り返ったときに、応援してくれている人は変わらずいて、応援してくれる量も変わっていない、ということに気づいたんです。ただランクが下がっただけなんだ、って。それまでは毎日のランクやメーターに追われて悩んでいたけど、今応援してくれている人たちが変わらず応援してくれているなら、それっていいことだし、自分がランクが下がっているというのは魅力的なライバーさんや応援するリスナーさんが増えているということ。コロナ禍でお家時間も増えているから、むしろ自分にとってはチャンスだ、配信を頑張ろうというモチベーションに変えることができました。
masami:私もA帯に落ちて辛かった時期があります。コンスタントにたくさん応援してくれるリスナーさんの一人が、お仕事の都合で配信に来れなくなってしまったんです。もちろん他にも応援してくれているリスナーさんはいましたが、そのリスナーさんに頼ってしまっていたのも事実です。そこからA3にランクを落としましたが、ファミリーさんが「 S帯でダンス配信をしているライバーを応援しているんだ」というモチベーションを持ちにくくなってしまい、また、自分自身も悔しくてもがく時期がありました。「誰かに頼る枠ではなく、たくさんの応援者を一人でも増やしていきたい」と強く決心するきっかけになりましたね。
1番大変だったのは、S1で「あとマイナス1でA3に下がってしまう」という状態が1ヶ月ほど続いた時かもしれないです。首の皮一枚で繋がっているような感覚でした。A帯に下がると、あとはもう上がるだけって思えるけど、S帯にいると落ちる不安で頭がいっぱいになってしまう。みんなも必死で辛そうだし、自分もなぜS帯にこんなにこだわっているのか分からなくなってくる。前向きなスタンスは変えずに頑張っていたけど、配信が終わった後はランクや数字のことばかり考えてしまっている時期がありましたね。
「ついてこい」くらいのスタンスじゃないと続かない
ゆうりたん:S1が一番辛いって話、すごくわかります! 私は今Pocochaのライバーだけのアイドルグループに所属していて、一番最初の挨拶で「Pocochaのライバーだけのアイドルグループです」って言うんです。その時にメンバーにS帯のライバーがいる方が格好いいと思っていて、だから自分は絶対にS帯にいると覚悟を決めていました「私は崖っぷちにいて、ロープが結んであって、そのロープはリスナーのみんなが持っていて、誰か一人が手を離したら落ちちゃうからね」って言うんです。「S帯にいたいから、みんな引っ張れ引っ張れ!」って。だからプラス取れたときは「ゆうりたんの命を救ったー」ってコメントがきたりする。そう言うようになったのはアイドルを始めた後にS1に落ちてからですね。ずっと崖っぷち状態でした。リスナーさんがメーターとかをちゃんと見てくれて、引っ張ってくれていました。
ーゆうりたんさんが「S帯をキープしたい」と言っていたからこそリスナーも行動がしやすかったのかな、と思います。そうやって伝えるように意識していたのはいつ頃からですか?
ゆうりたん:正直それは特別伝えようとしているわけじゃないんです。私の配信枠は話を聞いていたいタイプのリスナーさんが多いので、コメントが停滞するときがあって、そういうタイミングで私が自分語りをするんですよね。ランクが上がっているときも下がっている時も、自分がやりたいことや目標は伝えるようにしていました。だからPOCOセミナーで他のライバーさんと喋ったら、あまり自分の気持ちを伝えていない人が多くて驚きました。
ー正直に伝えるとリスナーさんが離れていってしまうかも、と躊躇してしまうライバーさんも多そうです。
ゆうりたん:確かに離れてしまうことはあるかもしれませんが、大前提として、配信を見てくれる人に対しては、私が正直な気持ちを言っても好きでいてくれるだろうという信頼があります。もしそれで離れてしまう人は、どちらにせよ今後どこかで応援してくれなくなるだろうし、それなら離れてしまっても仕方ないなと思えます。
masami:その通りだと思います。気遣いは必要だけど、遠慮はいらないんですよね。ゆうりたんさんの話を聞いていると、自分は今まで損していたなと思います。昔は、リスナーさんが離れるたびに、「なんでいなくなっちゃったんだろう、自分のあれがいけなかったのかな」、と悩んでしまっていました。でも、そんなの気にしてたらメンタルが持たないし、ついてこいくらいのスタンスじゃないと続けられないと気づきました。「S6を目指していますが何か?」くらいのモチベーションじゃないとS帯キープは難しいし、それを応援したいと思うリスナーが増えたら嬉しいから、と自分に言い聞かせています。実際、そうやって自分のマインドを変えると、リスナーさんの反応や注目度って変わるんですよ。リスナーはライバーの鏡だと思います。
目標を伝えたことで、リスナーが気持ちを汲んでくれるように
ーmasamiさんは、リスナーさんに対して目標を伝えるようになって、配信枠にどのような変化がありましたか?
masami:コアファンが少ないからこれくらい増やしていきたいんだよね、ということを伝えたら、自然とタグ付けや呼びかけが起こりました。もう少しでエールボーナスが入るというときに、アシスタントがファミリーにコアファンが二人足りないんで、とか、あとこれだけ足りないから助けに来て、と言ってくれたときもありました。私が何も言わなくても、配信枠全体に目を配って、気持ちを汲んでくれるんです。
ーお話を聞いていると、リスナーさんも楽しんで応援している雰囲気がありますね。
masami:そうですね。花火や馬車のような大きいアイテムにテンションが上がるリスナーさんもいますし、無課金で楽しみたいリスナーさんには追いハートやタグ付けなどの応援スタイルもある。いろんな応援方法でスリリングを楽しんで欲しいなと思っています。
「S帯目指してます!」じゃなくて「S帯のこんなライバーになりたい!」
ーなかなか自分の気持ちを正直に伝えられないライバーにアドバイスをするとしたら、お二人はどういう言葉をかけますか。
ゆうりたん:まずは、自分が好きなアイドルとか目標とするひとに自分の行動を照らし合わせて欲しいです。その上で、何をしたいのか、どうなりたいのかをきちんと伝えるのが必要。例えば、主婦のライバーさんがいたとして、「毎日お弁当を作っています」とだけ言うのと、「毎日おかずの内容を変えて365日違うお弁当を作っています」と言うのだったら、やっていることが同じだったとしてもまるで印象が違いますよね。やりたいことや目標を言わないと、リスナーさんもどう応援すればいいのかわからない。どうなりたいのか、そのために自分が何をするのか、どうして欲しいのか、と言うのを順序よく伝えてみるといいと思います。
ーお弁当の例、わかりやすかったです。ただ目標を伝えるというよりは、細かく具体的に言うのも大切なんですね。
ゆうりたん:そうですね、私も普段から細かく伝えています。「S6に上がりたい」でも十分じゃないと思うんです。「こういうS6ライバーになりたい」まで伝えないと。
masami:私は、ランクアップしたら海で配信します、とか、いつもと違うジャンルのダンスレッスンをやります、とか、自分を知ってもらうための企画を試行錯誤しながら取り入れていますね。一番重要なのは、ただS帯にいることではなくて、自分にしかできないことをどう発信していくか、ということ。S帯というブランドに縛られたままで、自分自身のブランド力を確立していなかったら、結局埋もれてしまうと思います。
ーありがとうございます。今回お二人で話してみて、新たな気づきなどはありましたか。
ゆうりたん:自分は最近アイドル活動もあって配信にかける時間が減ってしまっていたんですけど、masamiさんと話すことで、改めて「自分も昔はこういうことしてたな」とか「今新しいリスナーが増えてきたし、もう一度これをしてみようかな」と改めて振り返ることができました。
masami:ゆうりたんさんのやってきたことや人となりがわかって、すごく刺激になりました。ライバー同士の関係って、友達とも違うし、不思議な仲ですけど、同じような熱量で共感できる仲間と出会えるのってとても嬉しいです。ライバーというのは未来を感じる職業だし、これからもっと当たり前の存在になって欲しいと思って活動をしているので、こうやって切磋琢磨できるライバーの人たちとの情報交換は続けていきたいなと思っています。
**
今回は、ゆうりたんさんとMASAMIさんに、「ランクが停滞してしまった時の持ち直し方」や「応援してもらうための工夫」についてお話を伺いました!
対談いただいたお二人、改めてありがとうございました!お二人のプロフィールは下記からご覧いただけます✨